ガーデンセラピーとは、庭で展開する健康療法のこと。芳香療法、芸術療法、森林療法、食事療法、園芸療法、住まい方療法の6つの療法がある。本書は、豊富な実例と効果を紹介した、ガーデンセラピーの格好の入門書となっている。
例えば、アメリカ・ポートランドを拠点に活躍する栗栖宝一氏による「アンダーソン日本庭園」は、薬物中毒治療施設に寄付され、患者の心に平安をもたらし治療効果を上げている。また、熊本県の医療と福祉の総合施設「みゆきの里」では、アロマセラピーや菜園を活用した園芸療法により、患者が生き生きとした活力を取り戻すなどの変化が表れているという。
ガーデンエクステリア会社を経営する著者ならではの、自宅で実践できる庭づくりのアイデアも豊富。健康のための庭づくりという考えは、今後ますます注目されるに違いない。
【庭NIWA 225号掲載】
高岡伸夫=著
発行/幻冬舎
定価/1,400円(税別)