人々が集まる空間に緑が求められるようになってきた昨今。その傾向を、弊誌では度々特集してきた。今号はホテル・旅館などの宿泊施設に設けられた7つの庭園にスポットを当てる。各所それぞれの品格や伝統、地域性を表した庭園がさまざまなスタイルで展開され、その「スタイルの多様化」が特徴として浮かびあがってきた。時代の写鏡ともいえる商業施設。その庭園もまた時代が求める姿を映していると言えるのではないだろうか。
定価2,640円(本体2,400円+税)
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目次
特集:時代が求める多様な庭園
中村外二の“離れ”がつなぐ 静謐な宿の庭とアプローチ
眞松庵
造園設計=横内敏人、中村義明
造園施工=花豊造園
鼎談
数寄屋の匠が残した格式ある“離れ”と庭が建築とプランに与える絶大な影響
横内敏人/横内敏人建築設計事務所
中村公治/中村外二工務店、 興石
山田耕三/花豊造園
日本有数の景色を抽象化した枯山水庭園
長野ホテル犀北館 常碧庭
造園設計=重森庭園設計研究室
ミニマムな要素で展開するホテルの庭
hotel tou nishinotoin kyoto
造園設計・施工=LANDSCAPE NIWATAN
宿を囲む山の自然に溶け込む庭
扉温泉 明神館
造園設計・施工=庭蒼
昭和初期の風情を蘇らせ100年後に伝え残す宿の庭
金宇館
造園設計・施工=庭のクニフジ
インタビュー
令和の職人たちの技と心意気がつまった金宇館リニューアルプロジェクト
金宇正嗣/金宇館4代目館主
北村浩康/北村建築設計事務所
國藤稔/庭のクニフジ
沢の流れるモミジの情景
沢乙温泉 里山旬味うちみ旅館
造園設計・施工=よっちゃんの庭工房
ノーマライゼーションを追求しやさしさの形を模索する
燧冶
造園設計・施工=LANDSCAPE NIWATAN
座談会
本当のやさしさとは何か。地域に開いた「やさしいお宿」を実現するために
羽田知世/燧冶 管理人
内海慎一/コミュニティデザイナー
橋本善次郎/Landscape Niwatan 代表
大町知己/kitokito 代表
桒田和真/JYM & Company 代表
NIWA SPECIAL REPORT
造園から紐解く開放感を生む湯処のかたち
強羅花壇/富士箱根緑化、萩津郁夫建築設計事務所
はさみ温泉 湯治楼/西海園芸
四季の宿 みちのく庵/よっちゃんの庭工房
由縁別邸 代田/UDS
付帯記事
“ととのう”ための庭ONE SAUNAが提案するサウナライフ
造園設計・施工=Yard Works
SPECIAL REPORT OVERSEAS
植物の美しさを称え、日英の庭園文化の魅力を探る
白亜庭 Chalk Garden
造園設計・施工=Kodai and associates & Otis Landscape Associates
文=古代裕一/Kodai and associates
連載
磐座探訪(第12回)
積丹半島の神威岩(北海道・神岬町)
写真・文=須田郡司/巨石ハンター
NIWA INTERVIEW #29
見えなかったものが見えてくる。これほど面白い仕事はない
京都産業大学 日本文化研究所 客員研究員 鈴木久男氏
造園界の偉人たち (第5回)
文明開化の明治日本に和洋折衷式の芝庭を確立した宮廷造園家
小平義近
文=粟野隆/東京農業大学教授
石造文化財の新たな視点
命石をめぐる(第3回)
金勝谷の磨崖仏(鎌倉時代/滋賀・栗東市)
取材・文=吉田浩志/日本命石協会
現場で役立つ 職人の知恵と技術 (第35回)
石積編25 富山の石(2)
富山の玉石垣
文=内田均/東京農業大学 地域環境科学部 地域創成科学科教授
庭道具考(第12回)
江戸前の潔さ キリバシ/打刃物 定康
取材・文・写真=浦田浩志
未来を植える人びと ~植木生産者を訪ねて~ (第19回)
小畑直也/伸松園
NIWA COLUMN
みどりの力(第31回)
循環し続ける地域コミュニティ「elab」が目指す未来
文=大山貴子/fog代表取締役社長
時代の気分(VOL.31)
社会課題への潜在欲求を体験という形に
文=小原直花/伊藤忠ファッションシステム ナレッジ開発室 室長
NIWA REPORT
庭師と学生との交流の場
庭園見学と座談会@渋谷
取材・文=板村東磨/東京農業大学大学院 造園学専攻 修士1年
NIWA NEWS
NIWA BOOK
NIWA CALENDAR
247号に協力いただいた方々
庭NIWA倶楽部
NIWA info
編集:neuf(澤田忍)
判型:A4変 判
頁数:120
定価:2,640円(本体2,400円+税)
発行年月:2022/05/01
雑誌コード:0695305