公共空間を使い、楽しむ行動するための「レシピ集」『楽しい公共空間をつくるレシピ』

本書はランドスケープデザインやパブリックな場の活用、コミュニティデザインに携わる気鋭の5人による、魅力的な公共空間の「レシピ集」だ。

プロジェクトを成功に導く手法を66に分割して抽出し、読んだ人が「技」を活用しやすいよう工夫されているのが本書の特徴だ。本来、当事者でなければ知ることができないような運営の仕組みやガントチャートまで、直面している事例に応用できるようパーツが細かく用意されている。

掲載された11の事例には、「あそべるとよたプロジェクト」「Ginza Sony Park」など、ディベロッパーや企業の持つ大規模な土地の活用から「、アーバンキャンプ」「みんなのうえん北加賀屋」など、遊休地の利活用、そして地元民の夢見る空間を実現させた「染の小道」まで、さまざまな規模のものがある。

新型コロナウイルス感染拡大の状況の中、「密」を避けるための方策として、屋外空間や公共空間の制限を緩和する動きが進んでいる。仕事や生活の場が大きく変化する中で、思考実験、行動変容のきっかけになる「レシピ集」となるだろう。
【庭NIWA 241号掲載】

楽しい公共空間をつくるレシピ プロジェクトを成功に導く66の手法 
平賀達也、山崎亮、泉山塁威、樋口トモユキ、西田司=編著
発行/ユウブックス
定価/2,500円(税込)

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