京都の町家に代表されるように、坪庭は古くから都市部の住まいには欠かせない空間であった。現代の坪庭や中庭は少し役割を変え、住まいや店舗などの空間全体の中で彩りを添える存在となっている。今号では、そのような現代的空間としての中庭・坪庭を中心に紹介する。
定価2,970円(本体2,700円+税)
目次
ー特 集ー
眺め・愛でる小空間 中庭・坪庭
A small space to admire - Courtyard / Tsuboniwa
01 東西の坪庭で異なる景を愉しむ
九つの庭と
造園設計・施工│TSUBAKI
建築設計│園田慎二建築設計事務所
02 物語のある石造品が彩る瀟洒なギャラリー
A LITTLE PLACE
造園設計・施工│京庭 なる井
03 “さり気なさ”を込めた京町家の坪庭
アニエスべー カフェ 祇園
造園設計・施工│西海園芸
04 東京らしさが醸し出された鑑賞の庭
矢来町 T邸
造園設計│上野裕誉
造園施工│麻布植祐
05 水に強い植生でつくる環境に適応した坪庭
堀川邸
造園設計・施工│越路ガーデン
06 京町家を現代的に解釈した職住一体型建築の庭
Garden Lab Gojo
造園改修設計│佐野友厚
造園改修施工│庭友、桜渓庭苑
07 55年の歳月をかけて育んだ中庭
近江綴園 中庭
造園設計・施工│近江綴園
ー特別企画ー
異業種コラボで森林を創造的に再生する
造園 × 林業
01 黄金の森プロジェクト
愛媛県・久万高原町│HIFUMI 他
02 上流域から中下流域へめぐるプロジェクト
埼玉・毛呂山町│シツラエ、斎藤材木店、小林敏建築設計室
03 北相木山採りプロジェクト
長野・北相木村│北相木森水舎、越路ガーデン、植木師河原、ヤマトク
REPORT 造園の技術を山仕事に生かし山から自然美を学ぶ
東京・福生市、あきる野市│立山産業
-連 載ー
NIWA SPECIAL REPORT
庭師の技が生かされた伝統の花壇づくり
新宿御苑菊花壇展
皇室ゆかりの園芸文化をつなぎ続ける作庭技術
永遠の名庭園|第16回
小石川後楽園
文=町田香/京都芸術大学准教授
磐座探訪│第20回
異形の石神さん 龍神大権現(秋田県仙北市)
写真・文=須田郡司/巨石ハンター
2100年の日本庭園へ│第5回
新潟の庭園の魅力を「線」で結び
「面」で伝えるネットワーク
取材・文=イトウマサトシ/おにわさん
石造文化財の新たな視点
命石をめぐる│第11回
石ノ塔 下勝間の異形塔
永和4年(1378)南北朝時代/香川県三豊市
文=吉田浩志/日本命石協会 代表理事
庭と園藝 社会とコモンズのデザイン論│第8回
ケアの庭 ―Test Plot と Land Care ―
文=三島由樹/フォルク
造園界の偉人たち│第13回
折下吉延
文=粟野 隆/東京農業大学教授
現場で役立つ 職人の知恵と技術│第42回
石積編32│静岡の石垣
文=内田 均/日本庭園協会会長、
東京農業大学グリーンアカデミー講師
庭道具考│第20回
刃先から切れる鋏
倍力根切鋏/松本ペンチ製作所
文・写真=浦田浩志
未来を植える人びと
~植木生産者を訪ねて~│第27回
宇津木康平/宇津木農場
NIWA COLUMN
みどりの力│第39回
フードスケープから庭へ
身の回りの資源と人々の関わり代がつくる風景
文=正田智樹/研究者・設計者
時代の気分│VOL. 39
企業の印象は、
社会的評価から心‐近感優先へ
文=小原直花/伊藤忠ファッションシステム
ifs未来研究所 上席研究員
NIWA REPORT
2023年ドーハ国際園芸博覧会で
注目された日本展示
文=井上花子/日本造園組合連合会 参与
樹木の枯死の原因について
―赤松の室外実験からみる
大気汚染の影響とその回復法
文=森吉昭博/北海道大学名誉教授
編集:neuf(澤田忍)
判型:A4変 判
頁数:120
定価:2,970円(本体2,700円+税)
発売日:2024/4/1
雑誌コード:0695305