村上裕介氏(積水ハウス)の「憧憬~市中の山居~」がグランプリに輝く/第10回JEGデザインコンテスト2023
第10回JEGデザインコンテスト2023・グランプリ「憧憬~市中の山居~」村上裕介氏(積水ハウス)

大手住宅メーカーと外構部門のグループ企業8社が共同運営する住宅エクステリアガーデン研究会(JEG、尾島憲司会長[AJEX])は11月6日、「第10回JEGデザインコンテスト2023 プレゼンテーション大会」を東京・新宿区の四谷区民ホールで開催した。6部門各3作品、全18作品のプレゼンテーションが行われ、村上裕介氏(積水ハウス)の「憧憬~市中の山居~」がグランプリを受賞した(写真)。

グランプリ作品は、水の流れを中心として自然の美しさを庭の中に再現しようとした計画。築山で高低差をつくり、上流から下流へと小川が木立の中を流れ、周りには石やコケ、山野草などを配置しながら四季とともに変化する水際の風景も演出している。
グランプリ受賞後のコメントで村上氏は「仲間と競いながら仕事をしてきた。その成果かもしれないと思う」「お施主様は尊敬にあたいする方で『人生100年時代、トライ&エラーで、失敗してもいいから冒険しよう』とおっしゃっていて、その言葉が心に刺さった。同じ時間が過ぎていくなら、記憶に残る仕事ができるように、これかもら励んでいきたい、挑戦を続けていきたい」と今後への意気込みを述べた。

左:グランプリ受賞後に喜びのコメントを述べる村上氏/右:尾島会長からトロフィーを授与される

 

応募1,028作品の中から6部門の各最優秀賞を決定

JEGデザインコンテストは、JEGを共同運営している8社(AJEX、ウィズガーデン、住友林業緑化、セキスイハイム、積水ハウス、大和ハウス工業、ナテックス、三井ホーム)から作品を募集、社内選考による1次審査、各社からの代表審査員2人計16人による2次審査を経て入賞作品を決定している。今回は1,028作品の応募の中から6部門で計18作品が入賞。入賞作品のプレゼンテーションを6日に行い、当日審査で各部門の最優秀賞とグランプリを決定した(増田哲也審査委員長[三井ホーム])。グランプリ作品は「庭・ガーデン部門」の最優秀賞であった。
プレゼンテーション大会にはゲスト審査員として田畑了氏(園三)が招かれ、特別賞が設けられた。

同コンテストのプレゼンテーションの特徴は、計画や完成した作品の説明だけでなく、素材選びや施工状況などを交えて紹介していることである。審査講評で田畑氏は「もともとあった既存の石を組みかえるというプロジェクトがいくつかあった。とても丁寧に取り出した石を記録して、据えなおしていた。石がずれる、木が傾くだけで庭の雰囲気が変わってくる。そうした丁寧な仕事の繰り返しで庭が変わってくる。みんなで日本の景色をよりよくしていけたらと思う」と、全体の印象を述べた。

グランプリと各部門の最優秀作品と特別賞、新人賞は以下の通り(敬称略)。

●グランプリ:「憧憬~市中の山居~」村上裕介氏(積水ハウス)

●プレミアムエクステリア部門最優秀賞:「継承する家」岡村隆行・池田伸一郎・柚留木悦雄(積水ハウス)
●ハイクラスエクステリア部門最優秀賞:「添う」永井友佳子(東京セキスイファミエス)
●スタンダードエクステリア部門最優秀賞:「柿の木坂SK計画」笠原武彦(東京セキスイファミエス)
●庭・ガーデン部門最優秀賞:「憧憬~市中の山居~」村上裕介氏(積水ハウス)
●リフォーム部門最優秀賞:「繋ぐ」永井友佳子(東京セキスイファミエス)
●街並み・集合住宅部門最優秀賞:「The Villages」齋藤英(積水ハウス)
●特別賞(園三賞):「STUDY HOUSE」藤田健也・木場誠(積水ハウス)

●新人賞:「いっぽんみちのいえ」宮﨑昂太(積水ハウス)

JEGおよびJEGデザインコンテスト2023に関する詳細は以下のサイト参照

http://jeg-design.com/index.html

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