建築資料研究社(東京都豊島区、馬場栄一社長)は、建築家・君塚健太郎氏による著書『スミツグイエ 東日本大震災からの古民家復興』を7月5日に発行した。同書は、2011年3月に発生した東日本大震災による津波で「全壊」と判定された仙台市の古民家を復興するために、その家族と、著者で建築家の君塚氏が共に歩んだ10年におよぶ記録であると同時に、「住まいとは何か、暮らしとは何か」を問い直した“物語”。また、建物だけでなく津波で流された屋敷林の「居久根(いぐね)」の復興に向けて、造園家の山田茂雄氏、雄太郎氏が協力している。同書では山田雄太郎氏と君塚氏の対談も掲載。
■概要
幼い頃に、祖父から300年前から住み継がれてたきた家と聞かされていた実家の古民家が、東日本大震災による津波の被害で全壊状態となった。震災当時、東京で暮らしていた長男の鈴木鉄平さんは「なにか大切なものが“つながらなくなる”」と思い、実家の古民家復興と住み継ぐことを決意した。そして、建築家の君塚健太郎氏と出会い、復興へのプロジェクトがスタートする。2011年3月11日の震災後から、2020年4月の鉄平さん家族の移住、そして新たな暮らしへのスタートを切った2021年までを、著者である建築家の君塚氏が詳細に記録し、「住まい」に必要な価値観と、平面・立面の計画、耐震性などの構造設計、仕上げ材料、造作家具まで建築的な要素を一つ一つ詳細にまとめながら、住宅設計をつうじて描いた復興の“物語”。
■書籍情報
書名:スミツグイエ 東日本大震災からの古民家復興
著者:君塚健太郎
発行日:2023年7月5日
発行所:建築資料研究社
判型:A5判/267頁
定価:2,750円(本体2,500円+税10%)
■著者プロフィール
君塚 健太郎(きみづか けんたろう)
建築家、一級建築士・英国登録建築家、きみづかアーキテクツ一級建築士事務所主宰
1971年 東京生まれ
1994年 早稲田大学理工学部建築学科卒業、96年同修士課程修了
1996-2001年 日本設計勤務
2002-2003年 Massimiliano Fuksas Architetto, Roma(イタリア)
2003-2004年 Mecanoo Architecten, Delft(オランダ)文化庁芸術家在外研修員
2004-2006年 Munkenbeck + Marshall Architects, Richard Mitzman Architects, London(イギリス)
2006年 きみづかアーキテクツ一級建築士事務所設立(東京都国分寺市)
〈主な受賞歴〉
第17回Best Store of the Year特別賞
Design Week Awards 2009,Hospitality Environment Award (UK)
International Design Awards 2017, Bronze Award (USA)他
■同書の目次等の詳細内容や購入は、下記から