
活動拠点がある地域で代々造園業を営み、その仕事柄、気候風土をよく知り、家の外まわりの仕事は一通り何でもでき、地域から信頼を寄せられるゼネラリストとしての顔も持つ庭師。地縁が薄くなり、コミュニティ再生や優良な住宅地についての緑の役割についての議論が高まるなか、時代の要請に応えるかたちで庭師の仕事が拡張している感がある。 本特集では、庭をつくる延長線上にある、庭師の「もう一つの仕事」を紹介する。
本体2,400円+税 購入はこちらから目次
特集
現場力は創造力
庭師が取り組む街づくり
[特別寄稿]
庭師はゼネラリスト
進士五十八/東京農業大学名誉教授・造園家
CASE_01
緑の可能性を引き出し、あるべき姿にする。
佐野藤右衛門/植藤造園
CASE_02
古くて新しいライフスタイルを提案することが、庭の仕事に還ってくる。
山田茂雄/山田茂雄造園事務所
CASE_03
自身の経験を、さまざまな活動をとおして庭づくりに生かす。
古川乾提/m28e
CASE_04
学びと実践の場は、条件を整えて行動力があれば、向こうからやってくる。
河西 陽/河西庭苑
CASE_05
造成地や農園へと拡大していく、これからの造園家の役割。
高田宏臣/高田造園設計事務所
CASE_06
緑のファンを増やしたい。地道な活動が実を結ぶ。
荻野寿也/荻野寿也景観設計
CASE_07
庭づくりも街づくりも探究心と地域愛が推進の原動力。
熊谷昌樹/作庭衆 熊谷佳樹園
CASE_08
「庭の思考」によって、土地の持つ力を最大化する。
橋本善次郎/LANDSCAPE NIWATAN
CASE_09
庭師の目線で土地を俯瞰。点を面に変えていく。
山口陽介/西海園芸
美×技Vol.01
神楽坂の庭 廣兼邸
造園=金綱造園事務所
名作住宅の庭Vol.02
造園と建築が庭に熱かった時代
文=田中栄治/神戸山手大学教授
Report
東日本大震災とみどりの復興
取材・文=佐藤千紗
Interview
深い悲しみの中、人が求めるもの
風の電話/ベルガーディア鯨山 主宰
佐々木 格さん インタビュー 取材・文=niwa
NIWA COLUMN
みどりの力(第3回)
マツクイムシから庭を守るためにできること
文=小川勝章/造園植治 次期12代
時代の気分(vol.3)
“不安”がデフォルト。
前向きに新たなフェーズへと移行する
文=小原直花/伊藤忠ファッションシステム ナレッジ室室長
NIWA REPORT
プレゼンテーション力を磨く大切さを実感
第1回 庭NIWAシンポジウム「庭の未来へ」―よりよい「住まいの庭」をつくるために
文=石井隆行
“緑のレガシー”を実現しよう! 東京オリンピック・パラリンピックに向けて、
造園界のキックオフ・フォーラム開催
文=井上花子/日本造園組合連合会 事務局長
サクラの伐採を巡る議論
東京・国立市「さくら通り」改修工事
意見交換会に参加して
取材・文=niwa
219号に協力いただいた作庭家・造園家リスト
作庭倶楽部
連載
名庭園のある景色(第3回)
自然と庭園との対比が生む相乗の美
玉堂美術館庭園(東京・青梅市)
取材・文=粟野 隆/東京農業大学准教授
Niwa Interview 07 日本は豊かな感性を持った癒やしの国
湿板写真家エバレット・ブラウン氏
聞き手=澤田 忍 撮影=大瀧 格
作庭に役立つ素材と技術07 CAD派・手描き派
プレゼンテーションの極意
取材・文=阿部博子
庭師を支える匠の技07 兼光の津島鋏
藤原兼光農具製作所/堀田秀雄・政直氏
文・写真=浦田浩志
植木産地探訪記(第3回)
稲沢(愛知)
案内人=前野眞澄さん/前野陽農園 取材・文=阿部博子
風と水の流れに学ぶ庭づくり(第3回)
自然地形は空気の動きで出来ている
文・イラスト・写真=矢野智徳/杜の園芸
現場で役立つ 職人の知恵と技術(第7回)
「竹垣編⑦松韻垣」
文=内田均/東京農業大学短期大学部教授 イラスト=永山俊仁
伝統の守り方 若女将奮闘記(新連載)
舛之矢/西村 舞さんインタビュー
「大問題児だったから今がある」
写真=滝浦 哲 文=澤田 忍
編集・neuf(澤田忍)
判型:A4変判
頁数:120
定価:本体2,400円+税
発行年月:2015/05